みなさんこんにちは、じむけんです!今回から連鎖球菌について書こうと思うのですが、それぞれが個性的かつ重要な菌種なので、今回は学生さん向けにここだけは押さえて欲しいという菌種と特徴をまとめたいと思います。

次回からそれぞれの菌種について種類も増やしてそれぞれ書いていこうと思います

連鎖球菌というと大きくStreptococcus属とEnterococcus属に分かれます。これらは前回まで話していたStaphylococcus属と違い、カタラーゼは陰性になります。血液寒天培地上でのコロニーの特徴が同定に重要となってきますので、そこもしっかり写真などを見てください。

St.pneumoniae

肺炎を起こし「肺炎球菌」とも呼ばれる菌です。連鎖球菌のStreptococcus属ですが、この菌は双球菌でランセット型といわれる、卵を少し長めにして先端を尖らせ、お尻側同士をくっつけたような独特な形をしています。また莢膜も持っているので、呼吸器検体のグラム染色で、特徴的な双球菌で菌体の周りが莢膜で透けていれば、ほぼ肺炎球菌です。コロニーは中心が自己融解で少しへこんだ特徴的なコロニーを作り、コロニーの縁の培地が緑色になるα溶血を示します。ムコイド型のコロニーを作ることがありますが、これもα溶血を示します。検査としてオプトヒン感受性確認、胆汁酸溶解試験があります。ランスフィールドの分類では分類できません。初めに肺炎を起こすとしましたが、髄膜炎など侵襲性の疾患も起こします。

St.pyogenes

比較的長めの連鎖を作ります、コロニー周辺が広く透明になるβ溶血が特徴で、Dnase産生菌です。咽頭編や膿痂疹(一般に飛び火といわれる水泡膿皮膚疾患)、ディック毒素という発赤毒素を産生し猩紅熱を起こしますが、この菌で恐ろしいのは劇症性溶連菌感染症です。進行が極めて高く組織を壊死させていき致命的な疾患です。尿中に抗原が出ることから尿を用いた迅速検査キットがあります。検査としてはバシトラシン感受性確認、ランスフィールドの分類でA群に分類されます(A群溶連菌)感染治癒後、体内に残った抗原と免疫が反応して急性腎炎やリウマチ熱を引き起こすことがあります。

St.agalactiae

こちらも比較的長めの連鎖を作りますが、St.pyogenesほど病原性は強くありません。またヒトの腸管内や婦人科領域の常在菌でもあります。コロニーはよく観察するとコロニーの縁がうっすらβ溶血する弱β(α’)溶血を呈します。一見すると常在菌で病原性も高くなく問題ない菌のように思えますが、実はそうではありません。産道内にこの菌がいた場合、流産や新生児の肺炎、髄膜炎、敗血症の原因になります。産前検診の除菌を実施する際の重要な菌です。S.aureusと組み合わせて行うCAMPテストや、馬尿酸加水分解試験で確認できます。ランスフィールドの分類はB群(GBS)です。

E.faecalisE.faecium

Enterococcus属はそれぞれ話すときは菌種も加えてそれぞれ話したいのですが、学生さんとしては、ヒトの腸管常在菌であること。胆汁エスクリン培地に発育できること、Streptococcus属に比べ連鎖が短いこと、そして何よりバンコマイシン耐性Enterococcus(VRE)が感染対策上問題となっていることを覚えていてもらえれば大丈夫かと思います。

 

次回は肺炎球菌について深く何回かに分けて書いていこうと思います。

 

 



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